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  ~懲りない傾向~

「河鹿沢温泉」もうご縁があるとしか思えない

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この数日「河鹿沢温泉」「その後の河鹿沢温泉」が爆発的な閲覧数に上ったので、例によってこれは連載の方で何かあったか、単行本が出たんだろうなあと思って本屋に行ったら、第三巻が出ておりました。

悪いことは言いません。うちのブログ検索して肩透かし食らうより前に、「詩歌川百景」単行本の方をお読みください。いろんなことが巡り会わせてます。

「義姉の2番目のお姉さんのだんなさんの実家が漁師さんで」

とか

「家内の妹が一時期この町で暮らしておりまして」

とか、わかる人ならおー、そう来たかというにやにや話が混ざりながらも、どんな人の脛にも胸中にも傷はあることや、知人隣人との距離感をどう感じていくべきなのかや、重苦しい境地を描いています。その描き方に緩急をつけていく吉田秋生さんのセンスは、失礼な物言いだけれど若々しいなあと思わされます。

 

 

いつもの河鹿沢温泉

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このブログの閲覧情報で、不定期にじわじわとヒットが出始め急上昇するのが

その後の河鹿沢温泉
河鹿沢温泉

随分前の過去記事であるこれらが現れると、テレビ放送局のどこかで「海街diary」がかかっているか、「詩歌川百景」が雑誌掲載されたか。

大抵どちらかの傾向なんですが、「その後の」が付いている方が多い場合は後者です。ひょっとしてー? と月間フラワーのサイトを開けてみたら、単行本の第2巻が発売となっていました。うーむ、便利だ(なにが?)

2巻めだから、まだまだ風呂敷の広がり続けている物語ですが、「海街diary」の実在の鎌倉と異なり、温泉町はおそらく架空の場所(映画のアレは、しつこいようですがあくまで映画の世界)なだけに町そのものを組み立て構成しなくてはならないためか、やや説明的な対話がうるさい気がしました。けれどもそこは重要ではない。「詩歌川百景」は青年・和樹を中心とした物語ですから。

「海街」にも出てくる河鹿沢温泉も、知らないうちに年を経ているようで、「海街」において幸田姉妹を案内した浅野すずが登って行った坂道は階段になっているし、稲森山展望台という名称も付いた。役場の観光課が頑張っているようです。空き家問題にスモールオフィスといった社会問題対策なども描かれ、「百景」の世界観が少しずつディティールを盛り付けられています。

でも、多くの読者は「海街」のその後としての舞台を楽しんでいるかもしれず、展望台からの鎌倉に似た風景の中で、鎌倉に行ってみたいという和樹の言葉を読まされると、このあと鎌倉編が挿し込まれる(もう連載ではやっちゃったのか?)期待を持たされます。

ところで「海街diary」、来月末から東京と大阪で舞台が上演されるんですね。もちろん映画とは別のキャスティングですが、恥ずかしながら知ってる女優がひとりもいねー(汗)

ただ、かえってその方がキャラに移入できるでしょうかねえ。上演の頃までに、コロナ禍状況が好転すればと願うばかりです。

謎の河鹿沢温泉 って書くとまたヒット数上がっちゃうのか

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正確なことを知りたかったら、下の二件に行った方が無駄になりません

河鹿沢温泉に関することを書いた当ブログの記事が二本、昨日、再び第一宇宙速度並みの赤丸急上昇となり、ははーん、どこかのチャンネルで「海街diary」の映画が放送されたな? と思ったら、やっぱり昨日朝からBSプレミアムで流され、出勤できなくなった人がけっこういらしたらしいです。

この傾向はいつものことなのですが、それじゃあなんだってまた、うちのブログにわざわざやってくるのかが謎で、毎度同じことを書きますが、うちのブログが「河鹿沢温泉の所在地」については一番役に立たない書き方をしているにもかかわらず、というところが謎なのです。

そしたら理屈は簡単で、クグったら当ブログの二つの記事が筆頭に上がっていたからでした。

いやもうほんとに、うちのブログに来て徒労をしてしまった人々には、毎度のこと申し訳ないお話です。が、そもそも役にも立たない情報しか載っていないこれらの記事が、どうしてGoogle検索の筆頭に上がってしまうのか、これもまた謎です。そのくせ、「海街diary」に関する記事は、ほとんど全くと言っていいくらいヒットしないのです。

だからといって、「ばかやろー役にも立たないブログ書きやがって」などと思われるのもいやだよなー。河鹿沢温泉なんて、山形県北部の山村にある渓流沿いの温泉町、でいいじゃないですか。原作がそう示しているんだから。

謎の河鹿沢温泉

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河鹿沢温泉 334
その後の河鹿沢温泉 280

もうね、付けちゃいますよ「謎の」の冠。この一週間で、このブログの同記事にやってきた人の数です。一般論で言えばバズったほどの数じゃありませんが、無名のブログとはいえ異常事態です。

検索した人々には申し訳ありませんが、河鹿沢温泉の場所がどこかとかの記述は一切ありません(でもGoogleあたりでトップに出てくるらしいうちの記事)。そもそも「どこか」というのはロケ地として使われた映画の話であって、吉田秋生さんの漫画をベースとしながら同じことを探求するのは無意味だと思うのです。

なんで短期にヒット数が赤まる急上昇したかといえば、「詩歌川百景」単行本の第一巻がリリースされ、その舞台である河鹿沢温泉に再び関心が寄せられてのことでしょう。よくよく読み込んでいただきたいのですが、旅館あづまやなんか、映画の建物とはまるっきり形が異なり、ゴジラ岩なんて名物まであるし帷子岳という山も出てくる。

まさかのこの漫画の映画化が行われたら、その限りではありませんが、少なくとも「海街diary」のときのような重い部分しか拾わない作りと考え方の映画脚本はやめてもらいたいし、あんな監督には撮ってほしくないので、河鹿沢温泉はもはや映画の世界とは切り離さなくてはならないのです。

だけど第一巻を読んでみて、つながりのある「海街diary」とは別物の、主人公以外の登場人物に感情移入できない読後感が正直なところ。なんかこう、みんなして腹の探り合いをやっているような人々で不快です。

その後の河鹿沢温泉

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河鹿沢温泉は、あくまでも山形県北部を流れる河鹿川両岸に所在する小さな温泉町です。そこに暮らし働く若者がそのようにモノローグしているのだから、誰が何と言おうと「太平洋側には無い」のです。

ここ数週間、久しぶりに河鹿沢温泉を検索してこのブログにやって来る人が増えているので、まさかなーと思って(先月の28日に)本屋に行ったら、なんと吉田秋生さん、「詩歌川百景」という新連載を掲載しているではありませんか。

え、詩歌川(うたがわ)? それは河鹿川のほど近くにある別の流れで、土地の人でも河鹿川の支流だと勘違いしている交差しない川のこと。「海街diary」最終回あとの番外編で語られていたはずですが、それを次の物語に持ってくるとは。

そんなわけですから、今後は河鹿沢温泉や温泉宿「あづまや」の輪郭が、今まで以上に具体的に描かれていくことになります。既に見知らぬ山の名前が出てきたり、子供らの川遊びがなんとなく郡上八幡ぽかったり(岸辺の岩とか橋から飛び込むなんてのはどこでもある風景だけど、今度の場合、実景の方の橋から飛んだら確実に命にかかわります)、あづまやの館内や温泉の描写もあります。しかしなにより冒頭、街を見下ろす風景が見開きで登場するので、

どこぞの同じタイトルの映画に出てくる同じ名前の温泉町の画とは、河鹿沢温泉は別の場所なんですよ

と、あらためて解釈を主張します。間違ってもインスタ映えするかもしれないしと、大挙して出かけて行ったりしないでいただきたい。

だけどねー、話を漫画に戻しますけど・・・また吉田さんの漫画を読めるのは楽しみなんだけれど、やおらお客も含めて20人からの登場人物をごそっと出して状況と相関説明をされてしまうと、いささか興ざめの上、それらの人物がまだ描き込まれていないから魅力的でない。「すず」の義弟である「和樹」が、海街番外編ではまっすぐな青年に育っていたのがほっとしていたのですが、和樹がこの物語をどうけん引していくのか、いろいろ心配です。

・・・ちょっと待て

あの番外編は「海街」最終回から10年後だった。海街そのものがずっと昔の「ラヴァーズ・キス」に寄り添った時代だったけれど・・・

「詩歌川百景」は、いったいいつの物語になるんだ?

河鹿沢温泉

2 Comments »

山形県のどこぞにあるはずの渓流に面した一軒宿「あづまや」は、浅野すずが実父に連れられて仙台から転居していた河鹿沢温泉の・・・という「海街Diary」の劇中に出てくる旅館です。が、原作漫画だとそこそこのコマ数で描かれていたような錯覚もあり(別エピソードで二度にわたって登場しているし)、映画の方をあらためて見てみると、ほんの数分しか出てこない、むしろ河鹿沢温泉駅の方が長く出ているのに、宿のロケに関してはなかなか手間がかかっています。

%e8%97%a4%e4%b8%89%e6%97%85%e9%a4%a8撮影に使われたこの旅館が実は山形県には無いという話はもう有名ですが、

「温泉行きたいですねー」

「家族の予定を突き合わせるとこの日取りだったよ」

「そんなわけで予約が取れたので乗せてって下さい」

%e8%97%a4%e4%b8%89%e6%97%85%e9%a4%a82という娘らや家内がお膳立てした一泊旅行の行き先がこの旅館だということを、「海街」を読んでいない、映画も観ていないあいつらが知る由もないのです。

・・・なにその変な才能!

 

かわいい子には旅をさせないといかんよね

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どこをどう巡ってくるのか知りませんが、霙と霰の姉妹で山形県方面へ2泊の初遠乗りに出かけるようです。

「Cレイドを回ってくる余裕はありませんから」

えーっ? ←期待したのに・・・

「子」ったって二人ともいい大人ですから勝手に言って来いやですが、さてクルマが壊れなきゃいいけどねー。と、クルマの方が心配な長距離ですが、夜中の移動かつ東北道の雨天気など、気温の低い時間帯に走っているのでまあまあ良いペースで動けているようです。昼どきに送られてきた写真を見ると、あつみ温泉だとか加茂水族館だとかを回っていやがりますね。それにしてもさすがの晴れ女です。雨をも味方に付けていった先でこの晴天とは恐れ入った。

しかもこの涼しげな雰囲気。

加茂水族館は、僕は東北赴任中時間帯が合わずに(鶴岡に出向いたときはすべて遅くて水族館自体が混雑して近寄れず)一度も行けていません。

ほぼ予定通りに移動できているらしい。このあと速報が入ってくるならば、今夜泊るところの風景と思われます。

で、送られてきたのがこれなんですが、ここって尾花沢の金山温泉能登屋旅館ではありませんか。なんだとーっ? 高いんだろここ?

「ホームページにはおひとり様プランがあるのに、現実には一人じゃ泊めてもらえないんですよ」

「それであたしを誘ったのか!」

しまった・・・これまで一泊うん千円程度の宿にしか連れて行ったことが無いんだよ。あの河鹿沢温泉のモデルになってるあそこだって、それほど高くなく泊れていたし。

かわいいどころかかわいくねー(笑) などと負け惜しみぼやいてもしょーがないわ。

 

恐るべし河鹿沢パニック

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一昨日の晩、このブログに自分自身がアクセスしにくくなるという現象が起きて、さすがにデータ通信カードの速度も旧式化したかなあと思っていたのですが、昨日の朝になってサイト統計情報を見たらば「河鹿沢温泉」という内容的にはどうってことない過去記事に異様な数のアクセスが集中していたことがわかりました。

まあ異様とは言っても三桁台ですけど、これが昨夜も続いた。

普段だと月に一人か二人、この記事を読んでいる人は今までにもいらしたようですが、この二日間で赤丸急上昇の閲覧数。何が起きたのよ? といろいろ考え様々調べ(ひま)、一昨日の夜に衛星放送枠において「海街diary」が放送されていたことに突き当たりました。

えー・・・だって河鹿沢温泉のあづまやがどこにあるのかという話は、もうさんざん紹介されているだろうに。なんでロケ地探訪サイトに行かないのよ? というのが謎です。

しかもうちの記事では、わざとその肝心な部分を書いてませんから、読みに来た人は頭に来たんじゃないですかねえ。

ところで映画でもこのアングルで宿を見下ろすシーンが出てきて、ここに至るまでに幸田次女三女姉妹はとんでもない近道を歩かされるのですが、その山越え道はこの写真右手の、宿の前の樹木の中だったりします。実は全く逆方向に歩いている。

ちなみに、この一週間で、ここまですごいヒットではないけど「運がいいとか悪いとか・・・」という記事も結構な検索数になっていますが、これはWOWOWで「NEXTGENERATIONパトレイバー 首都決戦」がかかっていたからなのでしょうね。だけどパトレイバー映画の記事になんでこんなタイトルがついているのか、わかる人いないだろうなあ。

海街の四姉妹

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今回ばかりは映画は映画、と割り切って鑑賞するしかないだろうと思いましたが、割り切ったら割り切ったで、必要以上に物語を重くしてしまうのはどうかなと感じるわけです。

脚本が原作を改編しているのではなく、キャスティングが合わないわけでも(一部そうでもないけど)ない。何が違うのかといったら、漫画は作画の特徴として線が細くページ全体も白い。カラーページはトーンを合わせて淡く明るいのです。

失礼ながら、吉田秋生さんのその画風にも、老いが見て取れるのですが、映画の画面は意図してのことか露出が抑え気味で、際立った艶やかさとしては、鎌倉の四季が描かれていなかった。そこがちょっぴりもったいなかった。桜のトンネルはアオリで撮るには雲のせいか空の青さが全く出なくて桜自体が跳んでしまった。極楽寺の境内なんて、滅多なことでは撮影できないところだというし、ロケ努力はかなりなされているようなのですが(しかし桜は鎌倉じゃない)。

ついでに大いにもったいないのは、やはり2時間程度の尺では描ききれない登場人物たちのこと。4姉妹の脇を固める様々な人々は、何人かが削られてしまいました。このドラマは、そういった脇の人々だけをスピンオフさせても何本か作れるくらいの魅力があるのですか。

そして、海街diaryの大いなる脇役と言えば「アライさん」なんですが・・・ これについてはあろうことか、「ダヴィンチ」の誌上特集で、公開前にバラしちゃってるのが許せませんです。

それにしても公開からこっち、河鹿沢温泉(のロケ地)がどこにあるかの検索人気のすごいこと。それでうちのブログをヒットしいる人の多いこと。香田姉妹が東北新幹線か山形新幹線のどちらからあのローカル線に乗り換えたのかは不明ですが、鉄道も旅館もエンドロールにて紹介されてますがな。

2か月待ちの情報把握

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女流漫画家では最も長く読み続けることとなっている吉田秋生さんの、現在の作品である「海街diary」を実に4話ぶりに雑誌の方で読みました。探し方が下手なのか、震災以降の傾向なのか、掲載誌が見つからないのです。といっても不定期連載の4話分だから、転勤前の時点でもうすでに見逃し続けているのですが。

単行本に収録される話数として、この掲載がちょうど1冊分を満たすので、もうすぐ4巻目が出てくる。8月発行という予告も出てましたから、見逃している分もようやく読むことができます。

鎌倉を舞台とする4姉妹の物語は、プロローグを鎌倉に始めながら第1話が山形県から描かれます。4姉妹の末っ子にあたる浅野すずは、姉たちとは異母姉妹にあたり、山形の温泉地(河鹿沢温泉って・・・どこ?←映画のエンドロールに出てます)に父親と暮らしていましたが、その父が急逝して野辺送りに3姉妹がやってくるのが第1話の展開。すずと父親は山形の前には仙台で生活していた、というより、すず自身の出身地が仙台のようです。

2006年の夏から連載が始まったこの漫画にリアル世界の時系列を当てはめるのは、死語といえどもナンセンスなのですが、彼女の3つ前の作品である「ラヴァーズ・キス」とつながりを持っているため、無理やり当て嵌めてしまうと、物語が描かれているのは90年代の半ばということになります。あるいは「ラヴァーズ・キス」の方が、10年ほど未来のお話として描かれていたのかもしれませんが、そういう視点で読んでいる読者はまあ、いないだろうからどうでもいいか。

すずは、自分の母親のことをほとんど語ったことはありませんが、この掲載分で初めてと言っていいのかもしれないほど(3話分読んでないから何とも言えない)母親について思いを巡らせます。姉たちの父親を奪った母親ということもあり、母について語るのも、友人の風太に、です。すずにとって母親の記憶は、生まれた街であろう仙台の記憶でもあり、記憶としては複雑な思いが含まれているのですが、家族を置いて単身仙台暮らしをしている今の僕にとっても、こっちで読む海街~は、ちょいと複雑な気分で読むこととなっています。

どのみち、すずのとーちゃんとはだいぶ異なる人生を過ごしてるんですけどね。