「初めて富士山を見たのは学生の頃で、新幹線の中からでした。もう窓に張り付いて見てました」
Cyber-Kさんは四国の在住ですから、ピーカンの空にそびえる富士山を眺める機会はめったにないそうです。だから買い出しトライアルの最中もそわそわと、富士宮の街からもくっきりと見える稜線に眼を奪われています。
いやいや、そんなにあわてなくても明日の朝にはいやっちゅーほどベストアングル、ベストコンディションの撮影ができるから・・・
と言ってしまうのも野暮なので、ふもとっぱらを通り過ぎて、朝霧高原の静岡側、上九一色村の山梨側の二ヵ所を案内してきました。心情は富士山よりも筑波山が見えている空のほうがすきなのですが、それと同じかそれ以上のKさんの気持ちも良くわかります。
「仮面ライダーXのオープニングみたいな場所もまだありますかね」
などとSIDEKICKさんに言われて、いまどき舗装されていない原野の一本道を探せというのか? と頭を抱えて(しかしXライダー、オープニングでは最初と最後だけダートで、あとはけっこう舗装道路を走ってます)とりあえず時間も無いのでそれっぽく見えるところへ案内です。今考えてみれば、近くの畜産試験場辺りやふもとっぱらの裏手にある農道を使えば、もう少しエスクードのある風景らしい場所になったなあと反省してます。
しかしこの撮影地、国道沿いです。振り返ればひっきりなしに車やバイクが往来しています。ついでに言えば、富士山側には民家や構造物があるのですが、やりようによってはそれらを被写体そのもの(ここではグランドエスクード)で隠してしまえば良いので、重宝に使うことができます。なにより国道の路肩に駐車して往来の邪魔になってしまうリスクが無い。
もちろん公か私かの土地所有者はいるはずですが、時折、休憩にやってくるドライバーもいて、短時間なら立ち寄っても叱られることもなさそう。それらの車の邪魔にもならないよう、隅っこで撮影に臨んでいます。
たぶん、Kさんが撮った写真の方は、そんな風に見えない出来上がりになっています。
左上に掲げたものは、ふもとっぱらでの夜間撮影版。月明かりの効果です。画質が荒れているのは、送られてきた時点でサイズ・容量とも落とされているからです。ギャラリーに使わせてもらおうかどうか考え込んだ末、雄大さで昼間の撮影を採用しました。