この連休中、一番町や国分町のアーケードを中心に、飲食店の復旧開店も多くなりました。食材が傷まないうちに、あるいは尽きるまで、といった事情があるため、献立は限られていますが、一人で部屋でぼそぼそと食事するよりは、文明回帰の実感があります。それでも、お金もまた備蓄のひとつで少しずつ削られていくので、そう毎回外食をやっているわけにもいきません。
書店には、立ち読みのお客がたくさん。停電が復旧してもなお、先週あれだけ災害特番を見続ければ、それ以外の情報を欲するのは無理もないことか。しかし中旬ごろ発売の書籍は並んでいません。ドラッグストアや洋品店は、生活雑貨が相変わらず品薄です。ただ、足を伸ばしていないけれど、市場と呼ばれる商店街では、野菜も魚も手に入ります。
機能低下しつつも、被災地にあって繁華街がそのまま健在であることは、住民にとっては大きな拠り所です。構造物の損壊という見方でなら、インターネット上で見かけた水戸市の方が被害が大きい。つくばの独立行政法人が有する研究施設などは、聞くところによると被害の概算がおおざっぱに見ても400億を上回るとか。言い出したらきりがない復興への道のりでしょう。でも、街が残っているということに、何かを踏み出すための軸足が使えると思えるのは、きっと励みになるのではないかと思います。