ということは、この風景は50台のうちの1台だったわけですが、つまりざっと見回して100台くらいはキャンプに来ていた車の中に、我々以外のエスクードはいなかったのよという、なっさけないカットであります。逆の視点で見ると、かなり目立つ? などというのも過去の幻想です。いまどき大量の荷物も積めない、屋根の開くことにサンルーフ以上の必要性もない、7人なんかとても乗れない車なんていうのは、注目にも値しないのです。
しかしですよ、世のおとーちゃんたち。
「あー、なにあのくるまー」
「屋根なくなっちゃってる」
「かっこいいねー」
「ジープだー」(それを言うな)
という、あなたたちのお子さんの声は、ありがたうれしく聞き逃しませんでしたよ。
与太話はともかく、100台の車が並んでいる風景というのは、どこかショッピングセンターなどの駐車場に行けばいくらでも見られるのですが、ふもとっぱらキャンプ場のようなフリーサイトの牧草地ではどんな風景なのかという印象を、よく知ることができました。すごいんだわ、それくらいの数の車が集まっているシーンって。環境負荷だなんて野暮なことは言いません。この賑わいの迫力がすごい。いやもちろん、それが怖いとか気持ち悪いという見方もあるでしょうけど、我々のコミュニケーションにおいてそれを言っていては(負荷のことを無視はできないにせよ)何も始まらない。
ふもとっぱらのこの風景の中で、車のミーティングというシーンもありました。シトロエンC3プルリエルというのがまた、車種も形も色彩もダントツに目立っちゃうのですが、同じ車同士で集まってきて、昼飯・・・じゃないランチを囲みながら談話して情報交換をオフラインで交わすという楽しみは、端で見物していても楽しそうな雰囲気が伝わってきます。一方で・・・と、比較するわけではないのですが、少しはなれたよそのサイトに、自分ちの車と同じ車種のキャンプ家族が来ているというような風景もたくさんあって、それぞれその人たちにはどんな意識が醸成されたかされなかったか、ちょっと興味があります。